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知らずのうちに?「ポジショントーク」の具体例と対策とは

仕事

ポジショントークは自身の立場や考え方を明確に伝える手段として有効です。しかし、誇張や誤解を招く表現が含まれることもままあります。

下記の通り思っている方も多いのではないでしょうか。

<話し手として>
  • 自分の価値観を理解してもらえない
  • お客様や部下にあまり信頼されていない気がする
  • 根拠のない考えを言ってしまった
<受け手として>
  • 相手の言っていることが信用できない
  • 上司が相手によって正反対のこと言ってる
  • 相手の立場の話なので分からない、うざい

今回はポジショントークが引き起こす可能性のある問題点とその対応策を、話し手・受け手の双方の立場で紹介します。

「ポジショントーク」とは?

話し手として「使うことが悪い」、聞き手として「うざい」というイメージが先行している「ポジショントーク」ですが、実際にはどのようなものを指すのか、具体例と共に意味を確認してみましょう。

ポジショントークの意味

 「ポジショントーク」とは、自分の立場や状況に応じて、都合の良い発言をすることを指します。このトークは、その人のポジションや状況によって主張が変化しやすいのが特徴であり、一貫性を欠く場合も少なくありません。

例えば、職場ではリソース不足を理由にスケジュールの遅延を正当化する一方で、別の立場では顧客として「サービスは時間厳守が当然」と主張するようなケースが挙げられます。

このように、相手の立場や背景によって発言の内容が変わるため、周囲には矛盾や不信感を生むこともあります。「ダブルスタンダード」と似たような感覚をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

ポジショントークと「マウント」「ハッタリ」との違い

 ポジショントークは、似た概念である「マウント」や「ハッタリ」とは異なるニュアンスを持っています。

「マウント」は、自分の優位性を誇示して他人を見下すような発言を指します。

「ハッタリ」は、相手を騙す目的で誇張したり虚偽の情報を用いる行為を含みます。

これに対してポジショントークは、特定の立場に基づいて発言している点に特徴がありますが、必ずしも攻撃的な意図や虚偽が含まれるわけではありません。

 しかし、ポジショントークが一定以上に多用されると、「場当たり的」「自分勝手」だという印象を相手に与え、「うざい」と思われてしまう可能性が高くなります。

要するに、上記3つは相手の信用を著しく低下させる可能性があるものとして共通点となり得るのですね。

ポジショントークがもたらす影響

ポジショントークによって陥る悪影響は想像以上のものがあります。その中でもいくつか例示を踏まえつつ上げていきます。

人間関係への悪影響

ポジショントークは、しばしば人間関係にネガティブな印象を与える要因となります。

自分の立場を守るために場面ごとに異なる発言をすることから、周囲から「一貫性がない」「信用できない」と思われることがあるのです。その結果、信頼関係が揺らぎ、友人や家族間の絆が薄れる可能性もあります。また、相手から「しつこい」「うざい」と感じられる原因にもなり、あえて距離を置かれることも少なくありません。特に、誤解を生む発言が続くと相手から嫌いと思われることもあるため、ポジショントークを控えることが良い人間関係を築く上で重要です。

職場やビジネスにおけるポジショントークの弊害

職場やビジネスにおいて、ポジショントークは大きな弊害をもたらすことがあります。

例えば、責任逃れのために立場を利用した発言を行うと、同僚や上司から信頼を失うリスクがあります。さらに、都合の良い状況だけを強調するトークは、組織内の協力やチームワークを妨げます。

これにより、社内での評価が下がり、長期的には社員間の対立やプロジェクトの遅延につながることもあります。また、取引先に対しても不誠実な印象を与え、ビジネスでの信頼関係に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

インターネットとポジショントークの拡散

インターネットの普及により、ポジショントークの拡散はより一層広がっています。特に匿名性が高いSNSでは、自分の立場に基づいた都合の良い発言が簡単に共有され、他人を批判する材料として使われることもあります。

このようなトークは、情報の真偽を確認せずに拡散されることが多く、結果的に誤情報や誤解を広める要因となります。また、特定の立場を支持するためだけの発言が目立ち、それによって炎上やオンラインでの対立を引き起こすことも少なくありません。ネット上での発言力が高まる現代において、ポジショントークの扱いには注意が求められます。

ポジショントークを見抜く方法

様々な話の中でポジショントークに乗せられてしまい不利益を被ることも少なくありません。話している相手が専門的な知識を有していたとしても、その話が全て信頼できると思ってはいけないのです。ここでは、相手の話の中で「ポジショントーク」の疑いがある内容を聞き分ける方法をまとめました。

念のため記載しますが、「疑いすぎ」もよくありません。相手が正しい情報を伝えているのに「ポジショントークだ」と決めつけると、自分から信頼を落とすことにつながります。よって、聞き取った内容を判別するバランス感覚が大事になります。難しいですが大事な観点ですので、意識しつつ下記内容を確認してみてください。

相手の背景や立場を理解する

ポジショントークを見抜くためには、まず相手の背景や立場を理解することが重要です。その人がなぜそのような発言をしているのかを考えることで、言葉の背後にある意図が見えてくることがあります。

例えば、ある人が業界の流行について自分に都合の良い情報ばかり話す場合、その人自身がその業界で特定のポジションを持っている可能性があります。「なぜこの話題を選んだのか?」「この主張がその人にとってどのような利点をもたらすのか?」といった視点で考えることが、ポジショントークを見抜く第一歩です。

論理的根拠を探る

ポジショントークはしばしば感情的で自己中心的に見える場合があります。そこに論理的な根拠があるかを精査することで真意を見極めることができます。理論やデータに基づいている発言であれば信憑性が高いと言えますが、具体的な裏付けがない場合、それは単に「自分に都合が良い意見」に過ぎない可能性があります。たとえば、「この商品が市場で一番評価が高い」と主張された場合、それがデータや第三者の意見に基づくのか、それとも単なる自己プロモーションなのかを確認すると良いでしょう。

感情的な発言との違いに注意する

上で書いたように、ポジショントークは感情的な発言に似ているように聞こえますが重要な違いがあります。

感情的な発言は一時的な気持ちに基づくことが多いのに対し、ポジショントークはその人の立場や利益に根ざしていることが特徴です。したがって、誰かを非難するための発言なのか、それとも自分のポジションを守るための発言なのか」を見極めることが大切です。感情的な怒りのように見えて実は、利己的な利益を追求している場合も多いので、落ち着いて観察するようにしましょう。

信頼できる情報をチェックする習慣をつける

ポジショントークに惑わされないためには、信頼できる情報源を自分で確認する習慣を持つことが大切です。特にインターネットのように情報があふれる環境では、主観的で偏ったトークが容易に広まりやすいです。

例えば、「この方法が絶対に成功する」といった断定的な発言を聞いた際、その根拠を別の角度から調べたり、複数の情報源に当たることが重要です。信頼性の高いデータや専門的な意見を基に判断することで、ポジショントークの影響を最小限に抑えることができます。

提示される情報には出典元や引用元などの元となる情報源があるはずです。それらの記載がない場合にはまず怪しいと疑っても差し支えないでしょう。

ポジショントークを回避する方法

ここからは、自分が悪いイメージのポジショントークを使用しないための心構えを記載します。多くの人は自身の発言がポジショントークになっていることに気づけません。他人に指摘されて初めて気づくことができます。

すでに信頼を失ってしまい、他の人から見放された状態になってしまっている場合には、指摘されることすらありません。そうならないためにも早めに自身の言動を振り返ってみる必要があります。

自分の言動を振り返る

ポジショントークを回避するためには、まず自分自身の発言や行動を振り返ることが重要です。私たちはつい、自分の立場を有利にするために都合の良いことだけを話すことがあります。しかし、これを繰り返していると周囲からの信頼を失う原因になります。日々の振り返りを通して、自分の発言が一貫性を持っているか確認し、相手の視点も取り入れることで、ポジショントークに陥ることを防ぐことができます。

誠実な会話を心がける

 誠実さを持ったコミュニケーションは、ポジショントークを回避する上で欠かせません。話す際には、自分の立場だけを押し通すのではなく、相手の立場や意見をしっかりと理解しようとする姿勢が大切です。「嫌い」と思われる発言や、自分だけの利益を優先するようなトークを避けることが、人間関係や職場環境を健全に保つ秘訣と言えます。お互いの信頼を築くために、誠実で協調的な態度を取ることを意識しましょう。

正確な情報を基に発言する重要性

 ポジショントークが不必要な誤解や対立を生む理由の一つに「事実に基づかない発言」があります。そのため、情報の正確性を確認せずに自分の都合で話すことは避けましょう。正確な情報を基に話すことは、信頼を得るだけでなく、会話を建設的に進めるうえで非常に重要です。一時的に自分に有利なトークであっても、誤った情報は長期的には信用を失わせる原因となります。信頼できる情報源を確保し、発言に慎重さを持つことがポジショントークを回避する鍵です。

「うざい」と思われないコミュニケーションを!

 ポジショントークは、自分の立場やポジションから都合の良い発言をすることですが、それが過剰になると聞き手から「信じられない」「ダブルスタンダードだ」「うざい」と思われる原因になります。他者を否定してばかりのトークや、明らかに矛盾した発言ばかりを繰り返していると、「この人の話は信じられない」と嫌いになるきっかけを作ってしまうことがあるのです。良好なコミュニケーションを築くため、ぜひ建設的な信頼関係を築いていきましょう!

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